2019年に中古のS1000RR(2010年式)を納車し、あっという間に2年が経過しました。学生の頃に憧れたS1000RR。実際に乗ってみるとそれまでのイメージも変わりました。
今回はツーリングメインでS1000RRに2年乗った感想を書いてきます。
愛車はS1000RR(2010年式)
まず、今乗っているS1000RRについて紹介します。私が乗っているS1000RRは2010年モデルである。これはS1000RRの初期モデルで、左右非対称のデザインが特徴的なバイク。このバイクの登場当時、左右非対称のデザインについて衝撃を受けた思い出があります。
S1000RRを購入した理由は憧れていたから。でも実際は買うつもりはなかった。事前にネットで相場を調べたのだが完全に予算オーバーしていたから。憧れは憧れのままかと思っていました。
転機はCBR1000RRを買うつもりで近所の中古屋さんに行ったとき。たまたまS1000RRが展示されていたのがきっかけです。それも予算内で。CBR1000RRも希望の年式や走行距離で絞っていくと案外高く、予算が上がっていたのもありますが、それでもCBRよりも状態のいいS1000RRがCBRよりも安く売っていたのだ、買わない理由はないだろう。ということで購入を決めました。実際、2010年式のS1000RRは狙い目であると思います。
2010年式は初期モデルのため、中期・後期に比べると劣る部分もありますが、必要十分の装備、持て余すほどのスペックは持っています。
S1000RRの良いところ
早速、S1000RRの良いところを紹介したいと思います。
唯一無二のデザイン
まず目を引くのがそのデザイン。ヘッドライトと左右のカウルが左右非対称になっている。バイクによって様々なデザインがあるけれど、左右非対称のデザインはBMWならでは。現行モデルはシンメトリーなデザインとなってしまったので、このデザインの新車で手に入れることはできないのが残念。
このデザインについては賛否両論あると思うが、ハマる人にはハマると思う。BMWだから成り立っているデザイン。前期、中期、後期で少しづつデザインが違うが、左右非対称のコンセプトはそのままである。
全体的なデザインはテールアップ、ノーズダウンと他メーカーのスーパースポーツバイクと同様のシルエットをしており、BMWらしさはないが、アイデンティティを左右非対称という形で表現しているのがBMWらしいと思う。
手ごろに使える圧倒的パワー
私の乗っているS1000RRのスペックは最高出力156ps/10,000rpm、最大トルク110Nm/10,000rpmである。最高出力についてはスリックモード開放で193psありますが基本的には156psでの運用となります。
S1000RR購入時は、193psへの憧れがありフルパワー化する予定でしたが、正直156psもあれば十分。10,000rpm以降の速度の伸びはありませんが、十分早いのでサーキットで走らない限りは気にしなくていいと思います。
S1000RRはSSバイクでありながらツーリングにも使いやすいのも特徴。他の4気筒スーパースポーツと比べ低速トルクがあり、エンジンの回転もスムーズ。10,000rpm以下でも十分すぎるパワーを持っています。飛ばしたくなるバイクではありますが、法定速度内の走行でも苦にならないフィーリングがあります。
初期モデルから、ABS・トラクションコントロール機能を有しており、年式のわりに優秀なのもポイント。さすがBMWです。3種類の走行モードもあり、レインモードにすればアクセルをラフに開けても安心して走れます。アクセルの開け始めの出力の出方が変化しますが、どのモードでも速いは間違いありません。
シフトアシストの標準装備
これはR25からの乗り換えでいいなと思ったポイント。前期はアップのみですがシフトアシスト機能が付いています。シフトアップの際にクラッチを握る必要はありません。
今ではこれに慣れすぎて、ほかのバイクに乗った際にシフトアップにもたつくほどです。悪く言えば、シフトアップ下手になります。が、めちゃくちゃ便利です。新しいモデル、新しいバイクではシフトダウンもついており、これは体験したことないので今回は書きませんが便利だと思います。
S1000RRの悪いところ、解決法
S1000RRはすばらしいバイクですが、欠点もあります。そんなS1000RRの悪いところと解決法を紹介します。
内股が熱い
S1000RRのよくある問題といえばこれ。SSバイクといえばよくある問題なのだが、S1000RRの熱さは比じゃないくらい熱い。というのもちょうど内股や膝の内側にフレームが当たるのですが、このフレームが熱いのです。カバーなどがされていないので、とにかく熱い。国産SSはこういった部分はカバーがされていたり、フレームの構造上当たらなくなっているのですがBMWはそんなことありません。むき出しです。外人の体格に合わせて作ってあるのですかね。
解決法としてはバイクに乗るときは革ズボンにするか、フレームカバーを購入するしかないと思います。私はフレームカバーを付けました。フレームカバーは調べればいくつも出てきますが、どれもカーボンでありそれなりに高いのが難点です。でも、それによって得られる快適さを考えれば買わざるをえないパーツです。
実際フレームカバーを購入してみましたが、本当に快適です。ニーグリップができるようになりました。ニーグリップができるかできないかでは疲れ方が全然違います。フレームカバーを付けてから、長距離ツーリングも楽になりました。
SSのポジションに慣れが必要
他のSSバイクと比べると比較的乗りやすいといわれているS1000RRですが 、SSバイク特有の前傾姿勢に慣れるまでは結構手首が痛くなります。あと、乗った後にいろんなところが筋肉痛になります。
解決策はとにかく乗る、もしくは筋トレ(体幹トレーニング等)をするといいと思います。実際、私はS1000RRに乗ってから少し筋肉が付きました。それと同時にS1000RRに乗るのも楽になりました。
今でも長距離のツーリングでは疲れるますし手首も痛くなりますが、比較的短い距離ですとあまり疲れません。ポジションについても乗っていれば慣れてくるので、今ではSSのポジションの方がしっくりくるほどです。
ガソリン残量のメーターがない
これもS1000RRに限ったものではないけども、ガソリンの残量系がない。一応エンプティーになると残りの予想走行可能距離が表示されるようになります。大体、60km前後はエンプティーからでも走行可能。
ガソリンの残量系はなくても大して問題はないですが、ツーリング用途としてはあると便利。走行距離でガソリンの残量を把握していますが、給油後リセットし忘れるとあとどれだけ走れるのか狂っちゃうので困ってしまいます。
一応満タン(14L)で高速なら260km~280kmごとに給油、下道なら180kmも走ればエンプティーが付く感じです。
やっぱり消耗品類は高い
外車だからということもあるが、それ以上にリッターSSであることも消耗品が高い要因。やっぱり大パワーを受け止めるので消耗品(タイヤ、チェーン等)も相応のレベルのものになってくる。
特にタイヤなんかはサーキットもいけるレベルのものが求められるし、そんなタイヤはやっぱり高くなる。
バイクは車と違ってタイヤの安定感がとても重要。なので、車のように格安のアジアンタイヤでいいやとはならないし怖くてできない。安全と安心のための出費。
この辺の消耗品は乗る頻度によっても変わってきますが、一般的な値段より高いと思っておいた方がいいと思う。
それでもS1000RRが欲しい
こうやって書いてみると、良いところよりも悪いところの方が多く出てくるS1000RR。これは多くのバイクでもそうなのだろうけど、バイクは不便も楽しんでいかないとつまらない。どう頑張っても車に劣るところが多いのだから。特に快適さ。
不便なのは乗る前からある程度分かっていたし、不便が嫌ならそもそもバイクになんか乗っていない。
どんなに不便でもバイクにはバイクにしかない面白さがあって、それをS1000RRでやりたいと思ったから買った。
バイクの楽しさについては他の記事で書いたのでよかったら読んでみてほしい。