冬の空気は冷たく、凛としていてなんだかきれいに感じます。冬の空気は澄んでいるとは言いますが、実際はどうなんでしょうか。「冬こそバイクに乗る理由」の記事で冬のツーリングの良さについて書きましたが、今回はその中から、”冬”について深掘りしたいと思います。
冬は人気がない
冬とは春夏秋冬の4番目の季節。ある調査によると、日本人が好きな季節で4位。つまり多くの人が嫌いな季節ということらしい。このランキングでは1位は春、2位は秋、3位は夏、4位が冬。過ごしやすい春と秋がやっぱり人気で、気温が極端な夏と冬は敬遠されがちのようです。
かくゆう私もどの季節が好きかと聞かれればやっぱり春か秋と答えると思う。だが、冬が嫌いというわけではない。冬には冬の良さがある。ただ、他の季節の魅力が強すぎるだけ。
冬ってなに
そもそも冬ってなんだろうか。漠然と寒い季節といった認識しかなかったが、せっかくなので紹介したい。
冬についての定義は天文学のものと気象学のものがある。天文学的な冬は冬至から春分の前日までのことを言い、気象学的な冬は12月から2月(北半球)のことを言うそう。
冬の特徴
冬といえば寒い。これは地球の地軸と気圧配置によって寒くなっているのだが、これによって冬にはいくつかの特徴が生まれる。
- 日の出が遅く、日の入りが早い。つまり、昼が短いし暖まらない。
- 日が高く上がらないので、影が伸びる。
- シベリア高気圧と太平洋の低気圧に挟まれているので、大陸側からの季節風が吹く。つまりシベリアの寒い空気が入ってくる。
- 太平洋に向かって風が吹くので、日本は高気圧に覆われる。つまり天気は安定する。
- だが、日本海側は日本海の湿った空気を含んだ空気が日本列島中央の高い山にあたり上昇することで、雲ができ、雪の日が多くなる。
上記以外にも特徴はあるが、小難しいので割愛。要は、冬は昼が短く、太陽が低いから温まりにくく、その上冷たい空気が寒いとこから届くからもっと寒くなる。でも、太平洋側は天気がいいといったところ。
なぜ冬は寒いのか
それは日が高く昇らないから。ただ、日本は少し特殊であり同じ緯度の都市と比較しても寒い。例えば東京の緯度はロサンゼルスとほぼ変わらないのだが、冬の平均気温は5℃以上も低いのだ。
これは、シベリア高気圧の影響があるためである。寒いシベリアの空気が入り込むことによって、より寒くなるのだ。
でもこれは悪いことばかりではない。この高気圧の影響によって日本の冬(太平洋側)は晴れの日が多い。だが、逆に日本海側には大量の雪が降る原因にもなっている。
日本海側の天気は安定しない
なぜ日本海側は雪の日が多く、太平洋側には晴れの日が多いのか。
日本海側の地域に雪が多く降る原因はシベリア高気圧と日本海にある。シベリアの冷たい空気が日本海を通過するのだが、シベリアの冷たい空気からすれば日本海などお湯同然。日本海の海には湯気がでて、これにより日本海側の地域に届く空気は湿った空気となる。その湿った空気が日本の中央にある高い山に当たり、雪を多く降らす雲へと成長する。
この雪を降らす雲は、高い山を越えるのが苦手であるから、日本海側へ多くの雪が降るのだ。
日本が世界屈指の豪雪地帯と呼ばれるのにはこういった地理的要因が大きい。ちなみに観測史上積雪世界一は1927年の伊吹山で観測された11.82m。ただ、これは観測史上なのであって、実際はもっと積もっている地域は多い。「立山黒部アルペンルート」の雪の壁は11mをゆうにに超えている。
太平洋側の天気は安定する
先に日本海側の地域の天気は安定しないと書いたが、その反面、太平洋側の地域の天気は安定する。
これはシベリア高気圧に覆われていることと、日本海通過時の湿った空気は日本海側へ雪を降らせるので太平洋側の地域には乾燥した空気が届くためである。
太平洋側に住む人にとって冬は晴れの日が多い印象があるのはそのせいだろう。
冬にバイクに乗るメリット
冬にバイクのなるメリットは意外と多い。それは晴れの日が多いことや寒いことに起因するエンジンパワーの増加など意外とある。
それについては他の記事にまとめたのでぜひ読んでみてほしい。
まとめ
今回は冬について紹介してみた。あるアンケートでは日本の誇れるところ第1位に「四季がある」が該当しているらしい。それだけ日本人は四季が好きなのだろう。しかし、それぞれの季節の特徴をきかれて答えられる人がどのくらいいるのだろうか。そういった疑問から今回こういった記事を書いてみた。
この記事が何かの参考になれば幸いです。